戦前へ復古の夢
今、森友学園問題が国会を揺るがしています。同園の籠池理事長が証人喚問で「安倍首相から昭恵夫人を通じて100万円をもらった」と述べました。また同学園の小学校建設用国有地の購入にあたり、異常な低価格となった経緯に政治家の介入疑惑など等その全容の解明に国民が注目しています。
同時に、同園が経営する塚本幼稚園の特異な教育・しつけが明るみになりました。
幼児に教育勅語を暗唱させる
塚本幼稚園では、毎朝、まだ言葉もおぼつかない園児たちに「朕(ちん)惟(おも)うに・・・」と戦前の「教育勅語」を暗唱させ、教えこませました。2014年の運動会では、園児に選手宣誓で「安倍首相がんばれ、安保法制通過良かったです」と唱和させました。これは政治教育を禁じた教育基本法違反です。
さらに、園児に虐待ともいえる「しつけ」です。トイレ時間を決め、お漏らしをすると厳しく叱り、汚れたパンツをバッグに入れて帰宅させました。
安倍首相は、こうした教育を「(籠池氏は)私の考え方に非常に共鳴」と高く評価しました。妻の昭恵夫人は塚本幼稚園を何度か訪問、講演も行い、今年4月開校予定だった小学校の名誉校長に就任(後に辞任)していました。稲田防衛相も同園の弁護士でした。
教育勅語を容認する安倍内閣の復古思想
塚本幼稚園で暗唱させていた教育勅語は戦前、教育の基本原理でした。『臣民(天皇と民)は、事(戦争など)が起これば自ら皇国のために尽くせ』と、暗唱、教え込みました。これで国中の若者たちが侵略戦争に駆り出され、命を散らしました。戦後、再び戦争への道を踏まないと教育勅語は1948年国会で排除・決別宣言されました。
しかし、安倍内閣は4月3日ごくわずかな議論で教育勅語の容認を決定しました。
アベ内閣の閣僚の大多数が、教育勅語を賛美し戦前復古の夢を見て、戦争の道をめざす「日本会議」の幹部であり関係者です。しかし、日本国民は再び戦争の道を進むことは許しません。