この8月、「戦争禁止条項を憲法にという発案は幣原首相、これに賛同」というマッカーサー(連合国総司令官)書簡(1958年)が発見されました。
幣原元首相は「原爆よりもっと強力な破壊兵器が生まれ、世界はその惨禍に目を覚まし、戦争放棄の旗についてくる」「戦争を止めるには武器を待たないこと」と語っていました。
憲法9条は核兵器、戦争のための武器を待たないことを世界に宣言し、呼びかけたものです。また憲法9条は他国の押しつけでないことも明瞭です。
核兵器禁止条約締結交渉開始を
広島、長崎に原爆が投下されてから71年、その間核兵器は原爆の数万倍の破壊力になり、世界に1万数千発も保有されています。
被爆者は自らの体験を語り、「ふたたび被爆者をつくるな」「地球上のすべての生命を消滅する悪魔の兵器」と核兵器廃絶の声をあげてきました。
その声は世界を動かし、今年5月戦後初めてオバマ米国大統領の広島訪問となりました。 この9月、国連総会で核軍縮国連作業部会の「すべての国が核兵器を禁止・廃絶する条約を締結する交渉を2017年には開始する」の勧告を議論するところに到達しました。
核兵器保有国などの主張で廃絶の期限を決めない永久の課題でした。初めて期限を切った勧告がだされたのです。
問われる日本国政府の対応
「2017年交渉開始」を国連加盟193ヶ国のうち過半数106ヶ国が支持しています。しかし、日本政府は核軍縮国連作業部会の採決では棄権し、被爆者、平和運動関係者から厳しい批判の声が上っています。またアベ政権は憲法9条を投げ捨て、戦争する国に暴走しています。 唯一被爆国の日本政府の国連総会での対応が問われています。
ヒバクシャ国際署名を
広島、長崎の被爆者は『ヒバクシャ国際署名』を訴えています。
「あなたの署名が核兵器廃絶を求める何億と世界の世論となって国際政治を動かし、命輝く青い地球を未来に残すと確信します」の訴えは、まさに憲法9条の訴えです。
平均年齢80歳となった被爆者は、生きている間に核兵器廃絶を実現したいと切望しています。
ヒバクシャ国際署名を日本から世界に大きく拡げ、日本国憲法9条の実現、核兵器のない世界を実現したい。