アベ首相は5月末開催された志摩サミットで、突如「世界経済は2008年のリーマン・ショック前の状況に似ている」ことを繰り返し主張しました。その後、これを理由に再度消費税10%への増税を2年半(2019年10月)先送りすることを決めました。
これには重大なゴマカシ、ウソがあります。
第一に、アベ首相のこの「似ている」という主張は受け入れられず、首脳宣言には「世界経済の回復は続いてる」と明記されました。また別に、政府自身もそうした見解をしています。
第二に、アベノミクスは破綻しており、消費税10%増税を見送らざる得ない状況にあります。これを覆い隠すために、作り上げた『世界経済』に責任転嫁していることです。
アベノミクスの破綻は明白
アベ首相は、大企業を応援し、大企業がもうければ国民に回ってくると言い続けてきました。確かに大企業は史上最高の利益をあげました。
しかし、実際には労働者の実質賃金は5年連続マイナス、5%も目減りしました。消費税8%増税から2年以上たっても2014、2015年2年連続で個人消費が落ち込みました。
このため景気は悪化し、賃金の低下、消費のマイナスという悪循環をつくりだしました。もはやアベノミクスの破綻は明確です。戦後初めての異常事態です。
参院選勝利で消費税増税を断念させましょう!
消費税頼みの道は破綻しています。消費税10%増税は先送りでなくキッパリ中止すべきです。富裕層と大企業への優遇税制をただし、応分の負担を求めるなど税金の取り方、社会保障の充実など税金の使い方を根本から改めることが必要です。
2014年12月総選挙前に増税を2017年4月に延期を決め、選挙で自公が多数を占めました。今度は騙されません。参院選挙ではこのウソとゴマカシを破り、大きく前進した野党共闘とその推進力の日本共産党の前進で増税勢力を少数に追い込み、断念させましょう。