「うみのさざなみ歌います。ラララ歌います。夜になったら私が寝る時うみのさざなみ歌います」私が幼稚園の頃、父が私の言葉を書き留めてくれた詩の冒頭です。
私が生まれ育った逗子は山と海のある自然豊かなクジラ型の小さな町です。昔はビルも無く車の交通量も少なかったので海岸から500メートルほどのわが家でもさざなみの音がよく聞こえたものです。昭和30年代には海岸に遊園地コニーランドがありました。観覧車やコーヒーカップ、射的場など今ではどこにそんなものが存在したのか想像できないくらい素敵な遊園地でした。夏限定の遊園地は大人にも子どもにも憩いの場だったと思います。
小学生の時は砂浜で桜貝を探したり浪子不動の磯で遊んだり披露山に登ったり毎日よく遊びました。私をのびのびと育んでくれた逗子を私はとても愛しています。だから今でも逗子の空気を吸うだけで幸せな気持ちになるのです。(大道・山下)